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成年後見人のトラブル防止のための対策

自分で判断をすることが難しくなった高齢者に代わって、法的な手続きをする代理人を立てるというのが「成年後見人」の制度です。

成年後見制度は2000年より開始されており、2016年度までに利用者数は20万人を超えました。
成年後見制度にもいくつか種類があり、制度を利用する本人がどんな状態であるかにより使い分けをしていくことができます。

主な対象となるのは認知症などの重篤な脳障害や精神障害、知的障害といったような場合です。

それ以外にも、何らかの理由により自己判断能力が欠如しており、法的な取引を行うことが困難であると判断されれば認められます。

成年後見人として選任される人は家族や法律の専門家などが一般的ですが、特に誰でなくてはいけないということはありません。
本人の判断能力が低下した時には、家族などの要望により家庭裁判所で成年後見人を任命することができるようになっています。
そうした家裁による選任で成年後見人になった人のうち約4割は子供や配偶者などの家族です。

本来であれば本人に代わり大切な財産や権利を守るための制度であるはずなのですが、近年この成年後見人制度を利用して不正行為をする事例が増加しています。
財産の横領や権限の濫用があったとして成年後見人を解任された人は2012年度中に254人おり、この数は年々急増傾向にあります。

成年後見人制度を利用する場合には必ず権利者同士での争いが起こるものと考え、最も公平な利用ができるように考えていく必要があるでしょう。

成年後見人制度で起こる問題実例

成年後見人制度で実際に解任にまで至った事例をいくつか紹介していきます。

まず最も多いのが財産の横領です。
成年後見人制度として最も多く選任されるのは本人の子供ですが、通帳や権利書などを自由に使用できることから、自分の財産と本人の財産の区別をつけることなく勝手に使い込みをしてしまうことがよくあります。

「自分が介護をしているのだから自分が使う権利がある」という理屈で、預貯金を自分の住宅ローンの返済や遊興費に使うようなことも、全体としてはありふれたこととなっているのです。

成年後見人制度の本来の趣旨としては判断力のなくなった本人に代わり、その本人のための法的行為をするものであるはずなのですが、中には「財産を自由に使えるようになる制度」と勘違いしてしまっている人がいるということでしょう。

トラブルを避けるためには、成年後見人制度は身内ではなく第三者を入れるようにすることが勧められます。
弁護士や司法書士など、第三者後見を選ぶことにより、いつどのように金銭を使用したかの記録が残るようになります。