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遺言書を録音テープで作成できるか

遺言書を作成する場合に気をつけたいのが、法的拘束力を持たせるためには所定の書式を維持する必要があるということです。

日本の法律では遺言書の成立要件は厳しく定められており、規定以外の方法で作成された遺言書は法的には無効とされています。

有効とされる遺言書には大きく二種類あり「普通方式」と「特別方式」と分類されています。
本人が生存中に予め作成できる遺言書のことを「普通方式」としており、これはすべて書面で作成しなければいけないことになっています。

従って書面以外の方法で作成された録音テープによる遺言は正式な遺言書と認めることはできず、仮に本人が亡くなった後に存在が発覚したとしても法的拘束力は認められないこととなっています。

ただし法的効力はないというだけで本人の意思として確認するための手段とする分には問題なく、その真偽を確認して遺族が自主的に意思を尊重してその内容どおりに遺産分割などを行うことは可能です。

法的拘束力がないということは、例えば遺産相続などで相続人同士の協議がまとまらず家庭裁判所に持ち込まれた場合に遺言書に書かれた内容を根拠に権利を主張することができないということを示します。

そもそもとして遺言書を書く必要がある人というのは遺産相続で何らかの争いが起こる可能性がある人であるため、より確実に遺族に自分の意思を伝えるためには法的に効力のある正しい方法をとっておくことが重要と言えます。

なぜ書面以外の遺言書が認められないのか

ちなみに書面以外の方法で作成できる遺言書として「特別方式」があります。
こちらは「臨終遺言」と「隔絶地遺言」の二種類があり、これらは緊急の事情により正しい書面を作成することができないという場合に特例として認めている方法です。

「臨終遺言」とは、疾病や怪我、病気などによって死亡が危急に迫っている時、3人以上の立ち会いの上でそのうちの1人に遺言の趣旨を口頭で伝えるようにします。

さらにその内容を聞いた者が筆記により記録をし、残りの証人が内容が正しいことを認めたのちに全員が署名押印をすることで通常の遺言書と同様の効果を得ることができます。

もう一つの「隔絶地遺言」は伝染病によって隔離をされていたり遠洋に出港している船舶内のように、通常の方法では遺言を残せない場合の方法ですので、おそらくほぼ滅多に発生することはないでしょう。

書面以外の遺言書が厳しく制限されているのは、本物であることの証明が難しいからです。
同様に動画撮影やその他書面以外の方法で作成をしたものはすべて無効となります。

本人が自筆することができない事情がある場合はどうなるかという問題がありますが、その場合は公正証書遺言など正式な代理人に委託することにより作成が可能となります。